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O・ヘンリ賞受賞作品を読む




1927年(Second Prize)
アーネスト・ヘミングウェイ「殺し屋」


ある食堂に、身なりのよく似た見慣れぬ男が二人入ってくる。二人の名前はアルとマックス。察するに、何かしでかしそうだ。二人は食堂の主人であるジョージにさんざんケチを付けた挙げ句、それぞれ食事を注文した。そして、カウンターの向こう端にいる店の馴染みの客ニックをこちらに来させ、ジョージに調理場には誰がいるかと聞く。「コックの黒ん坊(サム)です」と答えると、彼らはサムもこちらに来させた。そして、アルがニックとサムを連れて調理場に向かう。
カウンターごしにジョージと向かい合っているマックスは、「オール・アンドルソンっていう図体のでっかいスウェーデン人を知ってるか?」とジョージに聞いた。「これから、そのスウェーデン人を一人ばらす」という。「やつは毎晩6時にめしを食いに来るらしいな」と聞くマックス。「くるとすれば、そうです」と答えるジョージ。果たして彼らはオール・アンドルソンが食堂に現れるのを待つことになった。
ヘミングウェイ得意のハードボイルド的作品で何度か映画化もされている。ヘミングウェイは数多くの優れた短編作品を発表しているが、O・ヘンリ賞に輝いたのはこの作品のみ。個人的には、彼の作品の中にはこれ以外にも受賞すべき作品がたくさんあると思うが、それは運がなかったということか。
(高見浩訳/新潮文庫『われらの時代・男だけの世界』など所収)
                           (2004.2.20/B)

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