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O・ヘンリ賞受賞作品を読む




1939年
アーウィン・ショー「金曜日の夜の神」


ソルはそっと家に帰ってきて、料理支度をしている母親に声をかける。
「母さんにだけ話しておきたいんだ、内密に」
それは弟や父親も含めて、母親以外の誰にも知られたくない話だという。
「ぼくがやったのは…神さまのお気に召さないようなことばかりだった」と話すソルは、母親に「金曜日の夜に蝋燭をともして、お祈りをしてくれるかい?」と懇願する。母親は「どうしてこのわたしが蝋燭をともさなきゃならないの?」と困惑気味に聞いてみると…。
病気なのか、それとも悪いことを何かしでかしたのか。そんなことばかり心配する母親だったが、ソルが打ち明けたのは、思わず息を呑み、天をあおぐような内容だった。
それ以来、毎週金曜になると、蝋燭をともし、古い祈りの言葉を唱える母親。
「神に御栄えあれ、神の御名に御栄えあれ…」
そしてある金曜日の夜、幸福が母親にやってきた。
何ともショーらしいハートウォーミングな作品に仕上がっている。
(常盤新平訳/大和書房及び講談社文庫『ニューヨークは闇につつまれて』所収)
                           (2003.11.14/B)

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