「安い昼食」
プシュットに美味い昼食をおごってやろうと話すプシット。プシュットが“この景気じゃ、お互い持つべきものを持てない”というと、プシットは“金は一文もかからないから大丈夫”と答える。
そして二人はレストランに入っていくと、牡蠣を4ダース注文。財布が空の彼らはどうやってまったく金をかけずに食事をとることができるのか。
牡蠣を食べ、ポタージュスープを飲んだ後、鱈のフライやステーキ、サラダまでいただく二人。無銭飲食もここまで来ると芸術的だ。
(吉村正一郎訳/出帆社『ルーフォック・オルメスの冒険』所収)
(2005.5.26/菅井ジエラ)
「ピエール・カミを読む」ページトップヘ
「文芸誌ムセイオン」トップヘ
All Rights Reserved Copyright (C) 2004-2016,MUSEION.