ピエール・カミを読む






「爆弾チーズ」


場所はプシットとプシュットの家。
プシュットが狐狩りに行ってくるといって、戸棚に入れていたチーズを持っていこうとしている。プシットは何でチーズなんか持っていくのか不思議に思い、彼に聞いてみると、チーズを使って狐を獲るのだという。
「…まず、烏に変装してだね、…狐がやって来て、歌を唄わせようと思っておべんちゃらをいう、チーズを落とさせようって肚があるからナ。そこで俺が嘴を開ける、チーズが落っこちる。ところがだよ、このチーズが爆弾なんだ…」
チーズが爆発して、狐はお陀仏という作戦だそうだ。
そんな作戦が有効だと本心から思っているプシュットに、プシットはあるいたずらを思いつき…。
この二人、読めば読むほどいいコンビだとつくづく思う。
(吉村正一郎訳/出帆社『ルーフォック・オルメスの冒険』所収)
                (2005.5.27/菅井ジエラ)

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